建設業労災保険に加入する前に知っておきたい事

建設業労災保険に加入する前に知っておきたい事をまとめました。

建設業労災保険で全ての労働者が保護されています

一般的に労働者は、各々が所属する会社の労災保険によって守られているものですが 建設業の場合、元請→下請→孫請と重層的構造によって仕事を受けていることも多く そのような場合の労災保険は、元請・下請・孫請会社の労働者とも 元請会社の労災保険に加入することとなります。

労災保険料は、請負金額を基にして算定されています。 保険料の計算の仕方は以下のとおりです。

4月~翌年3月までの間に完成した元請工事請負金額×労務費率=【賃金総額】 【賃金総額】×【保険料率】=【保険料】

※労務費率と労災保険料率は事業内容によって異なります。

しかし上記でも述べたように、建設業の場合その労働内容が重層的な請負構造となっています。 その為元請会社がいくら人件費を払ったかわからなくなってしまうことも多いので 【賃金総額】を【請負金額×労災比率】とみなす、国が定めた計算方式によって 【保険料】を算出しています。 この保険料は下請・孫請会社や労働者本人が支払う義務はありません。 全て元請会社が負担するものとなっています。

このような建設業労災保険は、実際に現場で仕事をする労働者の為のもので 元請会社はもちろんのこと、下請・孫請会社の経営者は対象外。 けれども実際の建設業界においては、下請・孫請会社の経営者も労働者として 作業に従事することがほとんどですね。

そのため国は、建設業の経営者に対して労災保険の特別加入を定めています。 労働者を雇わずに一人で労働を請けおういわゆる『一人親方』に対しても この保険は適用されます。

建設に関わる全ての労働者が労働災害から守られるよう、対策を施されているんですね。