建設業の労災保険が普通の労災保険と異なる理由
建設業の労災保険は普通の一般企業の労災保険を異なります。
普通の一般企業では、雇用契約を結んでる所属の企業から保険給付を受けることになります。つまり、仕事中や通勤途中に怪我をしたり事故にあったりした時は、雇用契約を結んでいる所属の企業から労災保険の給付を受けることができるということです。
それと比較して建設業の労災保険は一般の普通の企業とは、ちょっと仕組みが異なってきます。なぜ建設業の労災保険は一般の企業と異なってしまうのか?その理由は、いくつもの下請け会社が存在する業界独特の構造があるからです。
例えば、元請会社A、下請け会社B、下請け会社Cという3社があったとします。下請け会社Bは元請会社Aから仕事を委託され、下請け会社Cに仕事を依頼します。結果的に元請会社Aの仕事を下請け会社BとCが請け負う形になります。さて、普通の労災保険の仕組みで考えると、下請け会社BやCの社員が仕事中や通勤途中に怪我をしたら、下請け会社BやCの労災保険を使い給付を受けるということになります。
しかし、建設業界の場合は普通の仕組みとは異なり、下請け会社BやCの労災保険を使うのではなく元請会社Aの労災保険を使うことになるのです。ここが一般的な企業の労災保険の仕組みとの決定的な違いです。ちなみに、元請会社Aが支払っている労災保険の保険料の計算も、一般の普通の企業とは計算方法が異なるのです。
これから建設業界に就職や転職をしようと考えている人は、労災保険の特殊な仕組みをしっかりと理解しておいた方が良いでしょう。